悪魔の飽食・731部隊

2018/01/31
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少し前だけど、たまたまテレビ番組表に目をやったら、731部隊に関する放送があるという。先の対戦中、旧日本軍が満州で行った人体実験をやった部隊である。現地人、捕虜などを実験材料と称して、生身の体に細菌や、薬物を注入して、その変化模様を観察する実験。ガス室に連れ込まれ、そのガスの影響を実験したり、又、体内の臓器を取り出して、その臓器に細工を施して観察。妊娠中の婦人の体内を切開し生殖機能の観察。実験内容は、まだまだあるだろう。あげく、犠牲になった遺体は、マルタと称され焼却し、厳寒の地に捨てられたというではないか。終戦と同時に証拠隠滅を図るため、爆破、焼却されたという。責任者・石井四郎のもと、当時の帝国大学の優秀な医学生達が、この実験に参加させられ、皮肉にも、この実験の成果が、今日の医学の発展に繋がっているというではないか。猿やモルモットならいざしらず、まともな人間を医学の発展のため、人体実験の犠牲にするなんて、恐ろしい。これが当時日本軍が施した悪魔のしわざである。我が国は、広島、長崎に原爆を投下され、多くの犠牲者を出して、その原爆投下を非難しているが、その前段、中国大陸、東南アジアに侵略し、現地人の暮らしを壊して、多大な迷惑をかけたことを忘れてはいけない。逆の立場になれば、今も現地人が抱く憎しみを非難は出来まい。これが戦争である。多くの犠牲のもとに、今日の幸福な暮らしがあるということを、知っておくべきと思っている。ちなみに、極悪行為の責任者の石井は、その研究成果を米国に渡す引き換えに、無罪になったという。本来ならば、東条と同じに、裁判にかけられねばならない戦争犯罪人である。私は20年位前に、この731部隊の活動の様子を表した本を読んでいたが、なぜか所在不明になっていて、家の中を探しているところである。

【セルフ炉ばたや いずみ・店主のつぶやき】