小さな旅.2マタギの里は寒かった

2018/04/04

横堀を後に美酒の地、湯沢、盆踊りの西馬音内、ラーメンの十文字、焼きそばに目玉焼きがのっている横手と順に通過し、花火の大曲を経て、桜並み木で名を馳せている角館へ向かう。武家屋敷の前に垂れ下がる、しだれ桜の蕾を目にしながら、これまで幾度となく目にしてきた光景が次から次へと私の脳裏を過ぎっていく。私も歳をとったものだ。過去のことに拘る機会が多くなってしまった。ああ、いやだ。さあ次は日本一の大きな栗の産地西木村だ。昔、仕事で訪れた際に出会った美人の彼女にいただいた栗が、あまりに大きくて、びっくりしたこともあったっけ。すてきな思い出は、変に飾らず、いつまでも、そのままにしておこう。それが、また、いいんだよね。薄暗くなった町並みを、愛車をゆっくり流しながら、そう自分に言い聞かせる。

【セルフ炉ばたや いずみ・店主のつぶやき】