本日 岩手の名峰 早池峰山に登ってきたよ.2

2018/07/17

くだり朝の冷気で目をさます。まずは宿営地の周辺の散歩としゃれこむ。ネイチャーセンターを小さくしたような総合休憩所の掲示板を見て驚いた。歩く予定にしていたコースが通行禁止とあるではないか。何でも2年前の夏。コースの岩場が崩落したという。さあ困った。今更登山を中止して帰る訳にも行かず、しかたない、コース変更するしかない。下山地として考えていた「小田越」まで行って、そこから登って、再びそこに下山することにした。早々に荷物を車に詰め込み、「小田越」までの緩やかな坂を歩きはじめる。40分くらいで到着。そのまま一息も入れないで、登山道に入る。樹木帯の道々に一斗缶が2~3固吊るされているではないか。しかも、潰されている状態で。何でもこれは、少人数で登山をする際、熊に自分達の存在を知らせる為だという。何んとも、物騒なところである。体も温まってきたころ、樹林帯を抜けることが出来た。同時に早池峰の風の歓迎を受ける。しかも、だんだんと高度を稼ぐにしたがって、ますます強烈になってきたではないか。時々バランスを崩して転倒しそうになる。ここ早池峰は3回目であるが、こんな風の歓迎を受けるのは初めてある。安全登山の祈りのアルコールが足りなかったのかも知れない。風の影響は、花の撮影にも支障をきたした。揺れて揺れて、ビシッと決まらない。シャツター優先の撮影が出来ないことを悔やむ。今更しょうがない。下手な鉄砲、数打ちゃぁ当たるを期待して、次々シャッターを押していく。綺麗だね。心の中でそう叫びながらだ。綺麗といえば、大勢の「山ガール」と行き交ったが、中にはファッション雑誌から抜け出てきたような、私好みの「山ガール」ともすれ違った際には、思わず振り返ってしまった。あははははは・・若気のいたりである。およそ山とは縁遠いはずなんだがね。そんなこんなで頂上にたどりつく。風の穏やかな西側で、今日始めての食事タイム。そう朝食である。途中でと思っていたが、頂上に着いてしまったよ。頂上は老若男女で賑わっていた。おそらくこの早池峰は一年で一番賑わう季節ではないのか。皆んなウスユキソウに魅せられて。そういう自分でもあったけどね。下りでも次々とシャッターを押していくが、電池切れになってしまったよ。まいったなぁ。こちらに来る際、車の中でも充電してきたのに。いったい何回シャッターを押したのか。転倒落下を恐れて、電源を切ってサイドバックに入れ、撮影の際、再び電源入れることを繰り返したのが原因なんじゃないか。下りは当然ながら上りに比べて楽に歩けた。あれほど撮影のため時間を費やしたにも関わらず、昼前には「小田越」に着いてしまった。いよいよ帰りであるが、ここで再びアクシデントが発生。この花の時期、交通規制がされている。自然破壊、環境問題を考えると当然なのだが、「岳」の集落のはずれで、係員に車をとめられた。「貴方は交通規制に違反しています。警察に連絡しなければなりません」ときた。どこから来た、いつこの道に入った、交通規制をしているのを知らないのか、と次々に聞かれた。嘘の嫌いな私は、昨日規制から外れた夕方に入って「河原の坊」で車中泊し、山に登って、これから帰るところだ、と返した。係員は、そうか、あなたはいい、このまま行っていい。ときた。何だこの言い方は。もっと丁寧な、不快感を与えないような言い方はできないのか。と、憤懣たらたらにし、この地を後にした。

(セルフ炉ばたや いずみ・店主のつぶやき)