いも煮会 真っ盛り

2018/10/05

先日、山形市で日本一の「いも煮会」の模様が報道されてましたが、今、正に「いも煮会」の絶好のシーズンですね。ここ仙台でも広瀬川の河畔でよく見掛けます。先ず、良い場所を選定し、お鍋を掛けるための「かまど」をつくるため、周りに転がっている石を集め、鍋が転倒しないよう按配よく並べます。若い男女のパーティー達の姿を見ていますと、共同で作業を進めていく工程は、ときには、ほほえましくも感じます。お鍋に水を入れ火をおこします。火がつきやすいよう小さな細い枝から始めます。火の勢いが増せば、だんだんと太い木をくべていくと、やがて湯気が立ち上がってきます。こうなれば、もう安心。片やお鍋に入れる具財の準備です。肉、野菜の出番です。仙台では山形の牛肉とは異なり、豚肉を使います。味付けも、しょうゆ味ではなく、みそ味なんです。いわゆるトン汁なんですね、こちらでは。硬い里芋からお鍋に入れ、順次やわらかい野菜を次々にお鍋に入れていきます。豚肉も間に頃合いをみて、入れていきます。ぐつぐつと煮だってきて「あく」を取り除き、味噌を最後にいれます。ひと煮立ちさせれば出来上がり、ビールでの「乾杯」の発声が、「いも煮会」の始まりです。屋外というロケーションで、非日常の世界に浸ってください。暑くもなく、寒くもない秋の一日を楽しむのに絶好の時期ですよ。お味はいかがですか。美味しくできましたか。「鍋奉行」の真価が問われる瞬間です。参加者から良し悪しを評価されるひと時も、また楽しいものです。お酒の勢いも加わり、話題は尽きません。日頃のささいな出来事に一喜一憂するのも、たまにはいいもの。仲間との絆も一層深まります。酔いが進むと、つまづいて転んだり、お酒をこぼしたり、ちょっとしたアクシデントもまた良いもの。普段見られない姿が垣間見られるかも知れません。頬を撫でる風をヒャツと感じるようになったら、そろそろ潮時かな。たぶんお鍋の中も、汁ばかりになってんじゃないのかな。皆さ~ん、満足しましたか。今年も楽しい「いも煮会」が出来ましたか。お帰りの際は、後始末をしっかりと、やってくださいよ。特に火には注意すること。火事を起こしたら大変ですからね。(写真は仙台市街地西部の広瀬川に架かる牛超橋)

【セルフ炉ばたや いずみ・店主のつぶやき】