ああ懐かしい 名掛丁隧道

2020/02/10

去年の秋だったか仙台駅の反対側にあるお店に寄りたくて、久しぶりに駅周辺を歩いた。お店には最短のコースがあるんだけど、あえて遠回りをしてだ。今から約50年も前によく利用した名掛丁隧道の存在を知りたくてだ。当時の駅東側は空襲にもあわず古い家屋がづらりと並んでいた。道路もほとんど舗装されず、土ぼこりが舞うのに何のためらいもなかったことを記憶している。仙台駅の線路を地下で跨ぐ地下道は当時の私の通勤路でもあった。薄暗い照明に照らされた古ぼけた地下道を何度利用したのだろう。まだ残っているのかな。残っていればいいなぁ。アーケード街を突っ切って進んだ突き当りにある。左に進めば「X橋・エックスバシ」があった。赤ちょうちんが多くあって、終戦後夜な夜な娼婦が出没していたところでもある。そういえば一時期ここにあったボディビルジムに通ったことがあったっけ。イノシシを店先にぶら下げていたジビエ料理店もあったっけ。それらの私に残っていた記憶は高度経済成長に伴い、開発でガラっと変わってしまった。いたしないことでもあるが。そんな私の過去の記憶を残してくれている名掛丁隧道だが、あったのだ。正直懐かしかった。JRの土地は簡単に開発工事は出来なかったのかもしれませんけどね。内装が施され大分綺麗になったけど、当時の面影が残されてあったのが何よりであった。嬉しくて2度ほど往復したよ。仙台駅周辺の50年ほど前の昔の記憶がよみがえったひとときでもあった。