気が緩んだのか 照ノ富士

2020/11/24
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見応えのある取り組みだった。大相撲千秋楽の最後の一番、いや、二番だったかな。優勝した貴景勝と照ノ富士の取り組みである。まず本割では一つ差で追う照ノ富士は、今場所、力強い相撲を見せてくれた。やや強引とも思える技を展開し、並み居る周りを寄せ付けず、トップを走る貴景勝を追っての最後の一番であった。本割では大関の押しをがっちりれと受け止め、回しをつかむや、大関の体を土俵上で強引に「あびせたおし」でたたきつけたではないか。この時点で照ノ富士の表情をみると、優勝争いで星を並べ、いかにも、この勢いで決定戦でも優位に立っているように感じてみられた。離れて取ったら貴、回しをつかんだら照。対照的に敗れた貴の表情は、テレビでは伺い知れない程読みとることは出来なかった。たぶん照の勢いを身をもって感じていたのだろう。その後決定戦迄の間、テレビでは頻繁に二人の表情を映していた。余裕の照。表情が読み取れない貴。この時点で私は6:4で照とみた。そして迎えた優勝決定戦。勝負とは、やってみなければ分からない。貴はいつもどおり、真っ向からの押し、照はその力強い押しをまともに受けてしまった。しかも姿勢が高かったので体が立ってしまったではないか。これでは勝負にならない。照は右左どちらかに回り、貴の押しをかわし、回しをつかんだら、結果は違っていたのではないだろうか。たぶん本割の結果、照に気の緩みが出たのではないか。見応えのあった取り組みだった。

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